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名所旧跡や石碑 デジカメに記録 水戸市/福島龍一郎さん |
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愛用のサイクリング車に乗りデジカメをリュックに入れて準備OK |
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定年後、健康維持も兼ねて水戸市内を自転車で走り始めた同市在住の福島龍一郎さん(72)。自動車で走っている時には目に留まらなかった名所旧跡や旧町名の石碑が多くあることに気付き、興味を持った。それらをデジタルカメラに収め、2003(平成15)年ころから集めた写真は3冊目のアルバムがまもなく完成するほどになった。福島さんは、作業は忙しいが充実した日々を送っていると語る。
場所ごとA4判に編集
高齢者作品展 今年も出展へ
日立製作所を60歳で定年となった福島さんは、趣味を楽しむ傍ら、自転車で走るのを日課にしていた。しばらくして名所旧跡や旧町名の書かれた石碑が目に留まるようになった。
かつて水戸市には生活に密着した「鉄砲町(てっぽうちょう)」「肴町(さかなまち)」「曲尺手町(かぎのてちょう)」「馬口労町(ばくろちょう)」などの町名が多数あった。それらを残そうと86年から4年間かけて「旧町名標示柱」の石碑が市によって設置されたのである。白御影石で高さは1メートル以上あるが意外と目立たないように立っている。
福島さんは週に2日ほど天気の良い日に自転車を走らせ、目的となる石碑を探す。見つけるとまず正面、左右と3枚の写真を撮る。石碑を含めた景色も撮る。その後、石碑に書かれている「石碑文書者名」を薄紙に鉛筆でなぞって写す。
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A4の用紙にこれだけの資料を載せる |
付近の地図なども含め、資料がそろったところで、パソコンを駆使して1件を1枚のページにまとめる。会社員時代、コンピューターを使って設計を行う仕事をしていた福島さんの得意分野だ。
平成18年度は下市(しもいち)編77件、19年度は水戸駅付近63件をまとめ、毎年7月に行われている「水戸市高齢者作品展」に出展した。20年度も撮り終えている20件を完成させ、上市(うわいち)編82件として出展する予定だ。
妻・ひろみさん(69)は「自分の好きなことをしてとても楽しそうなので、これからも続けてほしい」と理解を示す。
福島さんは、写真を何度も撮り直したり図書館で調べ物をしたりと忙しいが、それだけ充実した日々を送っているという実感があると言う。
「歴史のある町に住んでいるおかげで魅力のある対象物がたくさんあります。今後はまだ撮り残している旧町名の石碑を探し、整理したい。その後は少し近隣の町まで範囲を広げ、サイクリングを兼ねた名所旧跡やお寺巡りが出来たらいいと思います」と語る。
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