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老人ホームの種類 80代女性 |
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老人ホームに入居することを検討しています。ホームにはどのような種類があるのでしょうか?
桐山 典悦 |
老人ホームというと「特別養護老人ホーム」や「有料老人ホーム」を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、老人ホームには「老人ホーム」という名の付くもの以外にもさまざまな種類があります。「介護が必要な人」から「自立した人」向けの施設まで幅広くあります。
老人ホームは、運営形態に応じて(1)「公的施設」と(2)「民間施設」に分けることができます。(1)「公的施設」の主なものとして「特別養護老人ホーム(特養)」「介護老人保健施設(老健)」「介護医療院」などがあり、社会福祉法人や医療法人、自治体などが運営しています。
「特養」は、原則要介護度3以上の人が入居可能な施設です。他の施設と比べて費用が安いため、人気が高く、入居待ちが発生しているケースが多いです。「老健」は、要介護度1以上の人が数カ月間入居でき、在宅復帰を目指すためにリハビリや介護を受けることができる施設です。「介護医療院」は、医療ニーズの高い要介護度1以上の人が入居でき、長期療養が可能な施設です。介護だけでなく医療的ケアを受けることができます。
一方、(2)「民間施設」の主なものとしては、「有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」などがあります。
「有料老人ホーム」は、高齢者が生活支援や介護サービスを受けながら入居できる施設で、自立した人から要介護の人まで幅広く対応しています。施設によっては、入居一時金として数百万〜数千万円かかる場合があり、月額費用は数十万〜百万円などと高額になることもあります。
「サ高住」は、バリアフリー環境が完備された、安否確認や生活相談などのサービスが受けられる賃貸住宅です。一般的に介護が必要になれば、訪問介護などの介護保険サービスを利用しながら生活できます。「グループホーム」は、認知症の高齢者が少人数で共同生活を送りながら、日常生活の支援や介護を受けることができます。
このように老人ホームにはさまざまな種類があり、驚かれた人も多いかと思います。老人ホームへの入居を検討されている人は、まず担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談するとよいでしょう。
具体的に老人ホームの詳しい情報が必要になれば、興味がある施設に直接問い合わせたり、民間企業が運営する老人ホーム紹介サービスを活用(多くは無料で利用可)したりするなどして、希望の条件にあった老人ホームを見つけることができます。
((株)クラウドケアCOO・介護福祉士 桐山典悦)
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