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けん玉で子どもと交流 NPO「日本けん玉協会」水戸支部代表/川又計之輔さん |
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川又計之輔さん |
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健康にも最適
NPO「日本けん玉協会」水戸支部代表の川又計之輔さん(79)は、定年退職後、幼稚園、保育所、学童保育、生涯学習センター、公民館などで、けん玉、こま、ベーゴマなどの伝承昔遊びを、4〜5年前からは年200回以上、昨年は約280回もボランティアで伝えている。「けん玉は私の健康法です。童心にかえり、子どもたちと共にけん玉を楽しんでいます。子どもたちのできた時の目の輝きをみるとボランティアをしてよかったと思います」と川又さんは話す。
「65歳で会社を定年退職後、半年ぐらいすると家にいるのも飽きてきました。けん玉の新聞広告に目をとめ、日本けん玉協会とけん玉基本十技の紹介をみつけました」。川又さんは、さっそくけん玉を購入し、日本けん玉協会水戸支部に入会。しかし、けん玉で遊んだ経験は少なかったので、毎日3時間ほど猛練習し、2001年に「宇宙一周」「一回転灯台」などの難技をこなす、けん玉道四段に見事合格した。
96年に水戸市「みと好文カレッジ」に、翌年には「茨城県水戸生涯学習センター」に登録し、けん玉、こま、ベーゴマなどの伝承昔遊びを子どもたちにボランティアで伝え始めた。その後、知人に「保育所で教えたらどうか」と誘われた。ボランティアは大好評で、口コミで依頼は増えていった。そこで、川又さんは子どもたちに教える遊びを増やすために、茨城県立児童センターこどもの城「茨城遊びのサポーター養成講座」を受講。受講後、講座のメンバーと伝承昔遊びのボランティアグループ「茨城遊びのサポーター」を設立し、07年には茨城県社会福祉協議会茨城わくわくセンター「茨城シニアマスター」に登録した。4〜5年前からは、年に200回以上、主に水戸市内の幼稚園、保育所、学童保育、生涯学習センター、公民館、茨城町「ポケットファームどきどき」などで昔遊びを伝えている。下妻市や筑西市などにも出向く。川又さんの手帳は、ボランティアの予定でびっしり埋め尽くされている。
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子どもにけん玉を教える川又さん |
子どもたちは「大皿」「世界一周」などのけん玉基本十技を練習する。「足のひざの曲げ伸ばしを使って、玉を乗せるのがコツです」。5歳児のほとんどは「飛行機」まででき、5級に合格する。なかには、「灯台」ができ、1級に合格した子も。「1級に合格した子は、毎日1時間ほど練習していました。けん玉は集中力、忍耐力、創造力を養います」。川又さんからけん玉を教わった園児たちは、「できたよ!」の歓声をあげながら、けん玉、ぶんぶんごまなどに喜んで取り組んでいた。
「けん玉は難しく、最初は飽きてくる子がいます。子どもたちの興味が続くように皿回しや紙とんぼなどの昔遊びを取り入れています」と工夫をしている。紙とんぼは牛乳パックから作るなど、小道具は川又さんの手作りである。「あいさつや、かたづけをしなかったりすると注意します。話を聞くときは、けん玉を首からかけるなどのルールを守らせています。今まで、けん玉などをしていてけがをしたことは一度もありません」。その功労が認められ、03年には茨城県教育財団より感謝状が送られた。
現在けん玉などを子どもたちに教える仲間を募集している。「伝承昔遊びを子どもたちに伝えていきませんか」
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