|
熱を帯びるけいこ風景 |
|
「はつらつ一座」8日公演 平均年齢66才の劇団
牛久市を拠点に活動する平均年齢66歳の素人劇団「はつらつ一座」は8日(日)、小島和馬さん(78)の脚本・演出で人情喜劇「ゆめは正夢宝船」を公演する。旗揚げ公演から2年、シニアパワーが再びさく裂する。演技指導を手掛けている高尾ミト史さん(68)は「今回のお芝居は初めて公演するものです。上手下手は別にしてぜひ見にきてください」と呼び掛ける。
せりふと演技に全力
「はつらつ一座」は茨城県が設置した高齢者の健康や生きがい作りとして参加を進める「高齢者はつらつ百人委員会」がきっかけで2006(平成18)年6月に結成された。けいこを重ね07年3月に爆笑喜劇「裏店ものがたり(全六場)」で旗揚げ公演を行った。この芝居の原型は人情噺(はなし)文七元結(ぶんしちもっとい)で、喜劇俳優・由利徹らが全国公演をした作品だ。
脚本・演出の小島さんは、長年新宿コマ劇場で脚本・演出家として水前寺清子や橋幸夫、小林幸子らの舞台を手掛けた。退職後も劇団・東俳などで講師として活躍している。
演技指導の高尾さんは兵庫県・三田でスポーツ店を営んでいた母の店を継ぐ予定となっていた。「高校卒業してすぐに継ぐのはどうかと思い1、2年好きなことをやらせてとお願いして役者の勉強をしました」と18歳で宝塚映画演技研究所に入った。その後は宝塚歌劇の横にあった宝塚新芸座の舞台で役者となった。結婚後は名古屋の中日劇場や名鉄ホールなどに出演した。
|
小島和馬さん |
|
高尾ミト史さん |
「はつらつ一座」は発足間もなく座員が減り、旗揚げ公演も危うい状態になった。急きょ広報誌で座員を募集、そこに役者の経験がある高尾さんが入団した。
小島さんと高尾さんは若いころ、中日劇場で同じ舞台を踏んでいた時期があった。「偶然にもこの牛久で再会しました。ある日、小島さんがミト史ではないかと声をかけてくれました」
座員はまったく演技の経験がない人たちで小島さんの片腕となっている高尾さんの演技の指導は助かっているとしている。「始めは声が小さくてどうにもならなかった人も、鏡の前で大きな声でせりふを反復練習していくうちに十分に演技できるようになりました」とけいこをすればするほど効果が出てくるという。うつをり病していたが、明るくなったと夫に喜ばれた座員もいた。
小島さんは脚本以外にも舞台設計から道具、音響、照明、さらには公演のチラシまで手掛ける。高尾さんも化粧の仕方、着物の着方、小道具の調達など何役もこなす。
座員22人は出番のない時は照明や小道具の運搬などで活躍している。「座員は女性が多く、男性は貴重です。ぜひ入団してその才能を生かしてください」と高尾さんは話す。問い合わせはTEL029-842-3624 |
◆はつらつ一座公演
小島和馬さんの書き下ろし作品。人情という二文字が忘れ去られてしまった今の世に、心の温かさを思い出してもらう笑いと涙の人情喜劇。人情喜劇「ゆめは正 夢宝船」全六場
日時:8日(日)午後1時半
場所:牛久市中央生涯学習センター・文化ホール(JR牛久駅徒歩20分)
入場:無料
お問い合せ:TEL029-874-563 |
|
| |
|