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フリーマーケットで日用品など販売 |
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ジャム・衣料など販売
「地域に役立つ場必要」
水戸市の棯崎(うつぎざき)ひろ子さん(58)は女性農業士。農業の傍ら地域活動のリーダーとしても活躍している。フリーマーケット「ふれ愛パーク広場」を河和田町の「水戸市総合福祉作業施設」で毎月開催し、地域の農産物で作ったジャムや日用品、衣類などを販売している。「女性農業士として地域のために何をしようかと考え、フリーマーケット『ふれ愛パーク広場』を開くことにしました。必要な人に必要なものを提供できる場、役に立てる場として利用してほしいです」と棯崎さんは話す。
農業士第一期生
棯崎さんは1990年に茨城県から女性農業士第1期生として認定された。農業生産の担い手として女性は重要な役割を受け持っていたにもかかわらず、これまで評価が十分ではなかった。
そこで近年、各都道府県では今後の農業の発展と農業生活向上のために、地域のリーダーとなる意欲的な女性農業士を認定し、活動を応援している。現在、茨城県で活躍する女性農業士は200人を数える。
「結婚前は会社員で、農業には結婚して初めて携わったんです」と棯崎さん。認定後は、海外研修などで研さんに励んだ。その知識を生かし、93年には地元の農産物を利用した加工場を自宅農園内に建設。漬物、もち、ジャムなどを生産し、棯崎さん宅が生産する梨の直売所や「ふれ愛パーク広場」と名付けられたフリーマーケットで販売を始めた。
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棯崎ひろ子さん |
毎月第3土曜日
フリーマーケット「ふれ愛パーク広場」は、毎月第3土曜日(雨天中止)に河和田町の「水戸市総合福祉作業施設」の「愛パーク広場」で開かれる。一般の参加者にも呼びかけ、日用品、衣類、手作り品、アクセサリーなどの販売を行っている。
「フリーマーケットは販売だけではなく、家に閉じこもりがちな近隣の高齢者や福祉作業施設の入所者のコミュニケーションの場です」とにこやかに話す。フリーマーケット「ふれ愛パーク広場」では出店者を募集中だ(出店料500円)。
最近の農家では、「家族経営協定」を結び、労働時間、役割分担などを取り決め、経営能力を高める研修、地域での活動に時間をより費やせるようになった。「養豚、果樹園、野菜作りなどをしていましたが、特に養豚は給餌、管理、清掃が毎日の仕事で大変でした。夫が60歳になったのを機に養豚はやめましたが、以前は昼間になかなか外出できず、夜に趣味の活動をしていました。『ふれ愛パーク広場』などの活動は、家族の協力がないとできませんでしたね。農業は働く時間が大きなウエートを占めるため、体をいたわる時間、楽しみを深める時間を確保しないといけません」と棯崎さんはアドバイスする。
明るい農村に
「農業・農村社会の中でも性的役割分担の意識改善が広がっています。農村の嫁、というと暗い印象があった時代から、『明るい農村女性の生き方がうらやましい』と街の女性から思われる時代が来たと感じるこのごろです」と喜ぶ。
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お問い合せ:TEL029-252-9377 (棯崎さん) |
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