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精神を集中して投じようとする飯田さん |
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長寿ボウラー番付
スポーツをするのによい季節がやってきた。千葉県香取市小見川の飯田晴亮さん(95)も長くボウリングを楽しんでいる1人である。飯田さんが平成21年度の全国長寿ボウラー番付男性の部で横綱の4位に入った。早速その勇姿を見にボウリング場を訪ねると、しっかりした足腰でストライクやスペアーを次々と出している。年齢だけでなく実力も横綱級だ。プレーの合間に話を聞いた。
95歳の飯田晴亮さん
ボウリングはスポーツ競技と定義されているが、一般的には手軽で楽しいレクリエーションとして年齢・性別に関係なく多くの人々に親しまれている。プレー人口が減少し心配された時期もあったが、現在は女性の増加や高齢者向けの教室を開くなどボウリング場のPRもあって安定した人気を保っている。
飯田さんは若い時、野球や釣り、写真が趣味だったという。中でも写真はデジタルカメラを使って今でも続けており70年以上になる。そんな飯田さんのボウリング歴は小見川町にボウリング場ができた52歳の時からでこちらも40年以上と長い。現在は15年程前にできた鹿島市にある鹿島ボウルへ1日おきに自分で車を運転して通い、午前10時のオープンと同時に2ゲームを1時間ほどかけて投げている。現在のアベレージは150。因みに昨年7月から今年7月までの1年間に150日通い、319ゲームを行った。
高齢ということもあり家族にはだいぶ車の運転は止められているそうだが「自分としては前の車が踏んだブレーキに反応できているうちは乗ろうと考えている。遊びに行くのに人の手を借りるようなことはしたくないので」と1本筋が通っている。
鹿島ボウルを拠点に
「ボウリングはお金もそんなにかからないし1人でも仲間とでも十分楽しめる。80歳までは大会にも出ていた。慣れてくると体もそれ程疲れることなくずっと続けられるので面白い」と飯田さん。大きな病気もしたことがなく耳は補聴器だが目は免許の書き換えができるし、歯も下だけ入れ歯だが問題ない。
「よくそんなに元気なのは何か秘けつがあるのではと聞かれるけど、朝ベッドで屈伸運動をしたり足をぶらぶらした後、2キロを30〜40分ほど歩く。食べ物の好き嫌いはなし。このくらいのことは誰でもしていることで特別ではないでしょ」
鹿島ボウルの支配人の茂木さんは「飯田さんは県内のボウリングをする人すべての模範です。気持ちが若く、記憶力も衰えていない。探究心やチャレンジする気持ちもおう盛でみんなにやさしく誰にでも好かれる。いつかは300点を出したいという夢があるのも素晴らしい」と話す。
飯田さんは70歳まで畳職人として働いていた。温厚な性格で誰からも人気がある。こんなすてきな高齢者にはなかなかお目にかかれない。長寿ボウラー番付1位になる日を期待したい。
長寿ボウラー番付=日本ボウリング場協会が発案した定期的(月1回以上)にボウリングを楽しむ全国高齢者を対象にした番付。1996年から始まったもので男性は80歳以上からで90歳以上が横綱になる。
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