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  東京版 令和3年7月下旬号  
コロナ禍の今、「認知症にならない29の習慣」  医師・作家 鎌田實さん

トレーニングは体に良いと分かっていても三日坊主になりやすい。鎌田さんは「最初に動機づけがしっかりしていれば続けることができます」と話す。鎌田さんの場合、コロナ禍がある程度収束すれば、好きなジャズを聴きにライブハウスに行くことが楽しみ。また、NPO法人「日本・イラク・メディカルネット」代表として続けているイラクの難民キャンプでの診察も「早く再開したい」と話す
“認知症予備軍”自覚し、執筆・実践
 ベストセラー「がんばらない」など多くの著書があり、テレビなどでも活躍する医師で作家の鎌田實さん(73)。あるとき、ふと「自分は“認知症予備軍”に近づいているのではないか」と疑うようになった。その予防のために運動や食事などに関連した「29の習慣」を実践したところ、まもなく効果を実感。同時に、「新型コロナウイルス感染を恐れて自宅に長い間引きこもり、体力や認知機能が低下し、鬱(うつ)状態になっている人にも効き目がある」と気付いた。コロナ禍での生活が長引く中、鎌田さんは「僕が始めた“29の習慣”を実践することをお勧めします」と話す。

 鎌田さんは昨年、「図解 鎌田實医師が実践している 認知症にならない29の習慣」(朝日出版社)を出版した。この本を著すきっかけは、自らの体の“変化”に気付いたからだった。「人や物の名前を思い出そうとしてもなかなか出てこなかったり、会話中に『あれ、あれ』が増えてきたという自覚はあった」と言う鎌田さんだが、そのうち自宅でも何を取りに2階に上がったのか忘れてしまい、しようがなく1階に戻って来たりとか、水道の蛇口を閉め忘れたりするようになった。「恥ずかしい話ですが、ズボンのチャックを閉め忘れていたこともありました」。そこで、「認知症は人ごとではない。いつまでも自分らしい生活を続けたい」と思い、これまでの生活習慣を見直す努力を始めたという。

 1948年、東京に生まれた鎌田さんは、74年に東京医科歯科大学医学部を卒業した後、内科医として諏訪中央病院(長野県茅野市)に赴任。30代で同病院の院長となり、経営が傾きかけていた同病院を再生させた。2005年からは名誉院長に就任。また、患者の心のケアまで含めた地域一帯型の医療「地域包括ケア」に全国に先駆けて携わり、長野県を全国でも健康長寿で医療費の低い県に導いたことで知られる。

 そんな鎌田さんだけに、これまでも野菜をたくさん取るなどの健康的な食生活や鎌田式スクワットなど運動の大切さを著作や講演などで提唱、実行してきた。しかし、自らの“変化”に気付いたことで、あらためて「認知症の前の“認知症予備軍”にならないためには何が必要か」というテーマで生活習慣に基づいた健康法をまとめ、それを「29の習慣」として著した。

「まず、朝の日光」
 鎌田さんの一日は、朝起きて晴れていれば太陽の光を浴びることから始まる。そして鎌田式スクワットとかかと落としを10回ずつ、朝、昼、晩3回行い、1日15分程度速歩きと遅歩きを交互に繰り返す“速遅(はやおそ)歩き”を続けている。鎌田式スクワットとは、手を胸の前で組んで両足を大きく「ハ」の字に開き、体重を下半身に乗せつつゆっくり尻を下ろす運動。「スクワットは下半身の大きな筋肉を鍛えるのに最適です。また、筋肉が動くときに分泌される物質が認知症リスクを下げることも分かってきています」

 このほか1日350グラム程度の野菜を食べることや、血圧、体重測定、質の良い睡眠、人との会話、新聞を読んで社会の動きを知る—などを大切にしている。

 また、鎌田さんは「認知症を予防する食事や運動などの習慣は、新型コロナウイルスで自粛生活をしている人にも役立ちます」と話す。「ステイホームだけしていればいいと思わずに、3密を防ぎながらどれだけ体を鍛え、頭を使うか。今やらないとダメなんです」

被災地で得た実感
 体を動かすことが脳にもいい影響を及ぼすと実感した現場があった。10年前の東日本大震災。支援に駆け付けた福島県南相馬市の避難所(体育館)に、あるおじいさんがいた。そのおじいさんは漁師で、自宅を津波で流されて家族を失い、船も失った。それでも、みんなとラジオ体操をしているうちに元気が出て、やがてボランティア活動をするまでになったという。「避難所ではあまりのショックで朝起きられない人がほとんどでしたが、つらいけれども立ち上がってラジオ体操をした人は次第に元気になりました」

 認知症と新型コロナウイルスの予防とは「重なる部分が多い」と鎌田さんは言う。「ウィズ・コロナの間に運動などやるべきことをちゃんとやっている人と、ボーッと過ごしてステイホームだけしている人とは雲泥の差がついてきます。70歳を過ぎたら貯金より“貯筋”。筋肉をため込むことが大切なんです」

「図解 鎌田實医師が実践している認知症にならない29の習慣」 鎌田實著
 73歳の鎌田實医師が実践している「家でできるコロナと認知症対策」を分かりやすく解説した本。巻頭に「コロナに負けない7つの習慣」を特別収録。
(朝日出版社・1408円)

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