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介護度に納得できない 川崎市/60歳女性 |
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87歳になる母は歩くのが以前よりだいぶ遅くなり、また、腰痛と膝関節が痛くて水回りの掃除ができなくなってしまいました。そこで、介護認定を受けたところ「要支援1」でした。ところが、母の友人は母より元気そうなのに「要介護1」です。母の介護度に納得できません。
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中村寿美子 |
介護認定は74項目の聞き取りで第一次判定が出て、次に主治医の意見書を参考にして介護認定審査会で最終決定されます。その結果が要支援1から要介護5までの7段階で表され、その認定度と自己負担割合が記入された新しい介護保険被保険者証が届きます。
介護度においては、身体能力だけでなく、生活能力も加味されます。短期記憶や理解力に低下がみられる場合は、身体的には何の問題がなくても、生活に困難が生じます。そのようなケースでは、周囲からは元気そうに見えても、介護度は重くなります。見た目からでは判断できない事情などもあり、それは主治医の意見書と特記事項などから読み取ることになります。
要介護認定結果にどうしても納得がいかない場合は、介護保険審査会に不服申し立てを行うことが可能です。ただし、原則、要介護認定があったことを知った日の翌日から3カ月以内に申し立てを行わなければなりません。
また、不服申し立てではなく、要介護認定を再度やり直すことによって、一度受けた認定を変更することもあります。それが、「介護認定区分変更申請書」です。本来、この区分変更申請は、要介護状態ないし要支援状態にある被保険者が、リハビリや介護サービスの利用、健康状態の変化などによって、認定を受けている区分よりも要介護状態が改善もしくは悪化した場合、その変更を求めて行う手続きです。
早めに役所の介護保険課介護認定係に相談してみましょう。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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