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実家の両親が心配 武蔵野市/54歳男性 |
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実家で暮らす両親についての相談です。がんの手術をして体力がなくなった84歳の父と、三度の食事の支度が大きな負担になっている78歳の母にとって、今後の生活をどうするのが幸せなのでしょうか? 二人が元気で動けるうちに私の自宅近くに呼び寄せるのが良いのか、あるいは、どちらかが一人になってから考えるのが良いのか迷っています。まだ、二人とも介護保険は利用していません。
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中村寿美子 |
ご両親は、当面の間は二人三脚で乗り切れるでしょうが、転倒や熱中症などの不安が出てきますので、一日でも早く二人一緒に呼び寄せてあなたの近くでの生活に入るのが良いでしょう。若いときと違って新しい環境になじむには時間がかかりますが、二人一緒なら何とか溶け込めます。それも今の年齢が限界と思われます。
それにしてもいざ引っ越しとなると重労働です。思い出が残る品々がたくさんあると思いますが、本当に必要な物だけを厳選して荷造りを手伝ってあげましょう。引っ越し先は、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などでしたら安心できます。引っ越しに伴う手続きも大変です。これは若い人たちの役割になると思って、助けてあげてください。
そして新天地に落ち着いたら、まず主治医を探して決めましょう。また、自治体で行われている高齢者向けのプログラムに参加できるように、生活を整えてあげましょう。地域包括支援センターに行くと、高齢者に必要な情報があり、相談することもできます。
当分の間は、毎日連絡をとって困っていることがないか確かめてあげて、安心できる体制をつくることが大切です。あなたの近くとはいえ、土地勘のない所での生活は慣れるまで心身共にとても疲れます。呼び寄せるには情報提供するだけではなく、実際に一緒に行動することが肝心です。そうすれば、ご両親はほっとされることでしょう。
もし、呼び寄せることが不可能となると、将来的にはあなたが遠距離介護で通うことにもなりかねません。それも一つの方法ですが、現在のような新型コロナウイルスなど感染症の影響が続く場合はそれも困難になります。ご両親を交えて相談しながら早急に事を進めてください。
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
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