|
社会情勢を見て不安に 港区/82歳女性 |
|
|
今年は元日から能登半島地震、羽田空港での事故火災と想像を絶することが起こり、暗澹(あんたん)たる気持ちでいっぱいです。一人暮らしになって10年、何を基準にして今後の生活をどう維持していけば良いのか? 不安ばかりが大きくなります。
|
中村寿美子 |
怖いものの例えとして「地震・雷・火事・オヤジ」と、昔から語り継がれていますが、令和の現在に、実際にその怖さを知らされて、改めて地震国であることを認識させられました。
あなたは一人暮らしが長くなって心細い思いがあるのでしょうね。高齢者の皆さまにお話を伺うと、「今が一番幸せよ!」とおっしゃる人が意外と多いのです。その人たちはたいてい一人暮らしで、自由な時間を自分流に満喫して暮らしています。
何事も考えようで、プラス面もあればマイナス面もあります。不安が大きいとのことですが、その不安を解消できるように、一つ一つ対策を考えたいですね。一人で考えていると堂々巡りになりがちなので、友人や、あるいは専門家に相談すると道が開けると思います。
また、生活に基準はありませんが、ずっと健康で過ごすには、毎晩お風呂に入り、ぐっすり眠りましょう。熟睡すると翌朝は気持ちよく目覚めて、スッキリすると思います。そして「今日一日、自分らしく有意義なひとときを過ごしたい」と思うことでしょう。趣味の多い人は元気だといわれています。楽しみがあると前向きな思考になりますね。外出の機会が増えれば、身だしなみにも気を配るようになり、生活にメリハリが作れます。
注意点としては、昭和の頃からお年寄りは「転ぶな・怒るな・風邪ひくな」といわれています。現在リハビリに通う人の原因は、一番多いのが転倒です。しかも自宅での転倒なのです。健康に過ごすには、特に「転倒」に気を付けることもポイントです。
一方で高齢者の強みはたくさんの知恵を持っていること。友人や仲間との会話からも情報が増えて、100歳までを生き抜く日々には、長年の経験値からの裁量があふれていることでしょう。
そして、どんな状況であっても笑顔は周囲の人を和ませます。「笑う門には福来る」。今日も明日もほほ笑みを忘れずに過ごしませんか?
(介護コンサルタント
中村寿美子) |
| |
|